「Amazon・楽天・自社ECのCSVを毎月手で開いて、Excelに手作業で貼り付けて集計している」という声をよく聞きます。この作業は、CSVのフォーマットを事前に揃えなくても、Claude Codeにそのまま読ませて集計できます。

当社はEC事業者向けの在庫最適化SaaSを開発・運営している会社で、社内のモール別売上集計に実際にClaude Codeを使っています。この記事では、Claude Code自体の説明は最小限にとどめ、CSVでの売上集計に絞った具体的な使い方を書きます。(Claude Codeの導入手順自体はClaude Code 使い方ガイドで解説しています)

なぜCSVのフォーマットを揃えなくてもいいのか

モールごとにダウンロードされるCSVは、列の順番・項目名・文字コードがバラバラです。従来はこれを人が手作業で1つの形式に整えてから、関数やピボットテーブルで集計していました。

Claude CodeはCSVファイルの中身を直接読み込めるため、

フォーマットを事前に揃える下準備が不要になるのが、手作業との一番の違いです。

実務での使い方:当社が実際にやっている3つの例

例1: モール別・商品別の月次売上集計

Amazon・楽天・自社ECの3つの売上CSVを読み込んで、商品名ごとに月間の販売数量と金額を集計して。モール別の内訳も列で分かるようにして。

初回は列名の対応を確認しながら進みますが、CLAUDE.md(作業ルールを書いておくファイル)に一度フォーマットを書いておけば、翌月からは「先月と同じ形式で」だけで再現できます。

例2: 前月比・前年同月比の算出

今月と先月の売上CSVを比較して、商品ごとの前月比(%)を出して。前月比マイナス20%以上の商品だけ別シートにまとめて。

前月比の計算そのものは関数でもできますが、「マイナス20%以上だけ抽出する」といった条件付き抽出を、日本語の指示だけで一度に済ませられます。

例3: 送料・手数料を差し引いた実質粗利の集計

売上CSVに加えて、モールごとの手数料率表を読み込んで、商品ごとの実質粗利(売上−仕入原価−モール手数料)を計算して、粗利率が低い順に並べて。

複数のCSV・条件を組み合わせる集計ほど、Excelの数式は複雑になりがちです。条件を言葉で伝えるだけで、集計ロジックの実装はClaude Code側が行います。

手順:最初の1本を自動化するまで

  1. Claude Codeをインストールする(手順はClaude Code 使い方ガイド参照)
  2. 対象のCSVファイルを1つのフォルダにまとめる(フォーマットを揃える必要はない)
  3. 「何を・どの単位で・どんな形式で出すか」を1文で指示する
  4. 出力結果を目視で検算する(最初の数回はここを省略しない)
  5. 問題なければ、同じ指示を「先月と同じで」のように短縮して再利用する

つまずきやすいポイント

よくある質問

Q. Excelの関数やピボットテーブルの知識は必要ですか? 不要です。日本語で「何を集計したいか」を伝えれば、集計ロジックの実装はClaude Code側が行います。

Q. モールが増えても対応できますか? 対応できます。新しいモールのCSVフォーマットを追加で読み込ませ、CLAUDE.mdに対応関係を書き足せば、以降は同じ指示で回せます。

Q. 料金はいくらですか? Anthropicの有料プラン、またはAPI従量課金が必要です。最新の料金はAnthropicの公式料金ページで確認してください。

Q. 会社の売上データを扱っても大丈夫ですか? Anthropicの商用プランでは、送信データが既定でモデル学習に使われない設定が提供されています。ただし、顧客情報を含むファイルは対象から外す運用ルールを先に決めることを勧めます。

まとめ:集計を「1つだけ」置き換えることから

CSVの売上集計も、全部を一気に置き換える必要はありません。毎月繰り返している集計を1つだけ選び、そこから置き換えるのが失敗しない進め方です。慣れてきたら、前月比・粗利計算・在庫突き合わせへと対象を広げてください。


モール別の売上・在庫データを、CSVを手で集計するのではなくAmazon・楽天・自社ECを横断して毎日自動で突き合わせる仕組みが必要になった場合は、当社が開発・運営するEC在庫最適化システム S-walletが、この記事の集計作業を600SKU規模・毎日自動で行う仕組みです。

また、こうしたAI活用の実例を工場・物流・ECの技術マップ上で動画にして公開しています。Arke Gallery(無料)からご覧いただけます。