AI活用
2026.05.25
by Arke 合同会社
EC運営でClaudeにできること20選【保存版】
「Claudeは、なんとなく使えそう」。そこまでは分かる。問題は、その次の「では、自社の何に使うのか」が見えないことです。
生成AI、とりわけClaudeのようなツールに興味を持つEC事業者は増えました。しかし、多くの方が同じところで止まっています。「便利らしい」は伝わってくる。でも、自社の具体的な業務に引き寄せたとき、何にどう使えるのかが像を結ばない——。
本記事は、その 「何に」を埋めるための保存版 です。EC運営の現場でClaudeにできることを、20項目・5カテゴリに整理しました。一度に全部を読む必要はありません。気になったカテゴリだけ見て、「これはうちでも使えそうだ」という項目を1つ2つ見つけてもらえれば十分です。ブックマークして、折に触れて見返す使い方を想定しています。
CONTENTS / もくじ
- はじめに:Claudeが得意なこと・苦手なこと
- 商品ページ・コンテンツ(01–04)
- データ整理・分析(05–08)
- 顧客対応(09–12)
- 運営・バックオフィス(13–16)
- 企画・リサーチ(17–20)
- 結局、どこから始めるか
- まとめ
はじめに:Claudeが得意なこと・苦手なこと
20項目に入る前に、1つだけ前提を共有させてください。Claudeが得意なのは、「整理する」「下書きする」「分析する」 という仕事です。散らかった情報を整える、ゼロから文章のたたき台を作る、データから傾向を読む——こうした作業で力を発揮します。
使う前の前提
一方、苦手というより
「任せてはいけない」のが最終判断です。発注量をいくらにするか、価格をどう決めるか、顧客に何と最終回答するか。これらの責任は、人が持ち続けるべきものです。本記事の20項目も、すべて「人の判断を助ける道具」として読んでください。
任せていい仕事と人が持つべき仕事の線引きは、生成AIに任せていい仕事・任せてはいけない仕事で詳しく整理しています。20項目の全体像は、次のとおりです。
▲ 5カテゴリ・20項目。気になったカテゴリから読んでください。
商品ページ・コンテンツ(01–04)
商品ページは、EC事業者がClaudeの効果を最も実感しやすい領域です。文章の作成・改善に関わる4項目を挙げます。
01商品説明文の作成・リライト
特徴やスペックを箇条書きで渡すだけで、購入者目線の説明文に整えます。古い説明文を「分かりやすく」「ベネフィット中心に」とリライトすることも可能。新商品の登録時や、アクセスはあるのに売れないページのテコ入れに向きます。
03商品ページの構成案
「どの順で、何を見せるか」のページ構成を、商材に合わせて提案します。ファーストビュー、ベネフィット、スペック、FAQ、レビューといった要素の並べ方を整理でき、ページ制作の設計図づくりが速くなります。
04商品説明の多言語化
日本語の説明文を、英語や中国語などへ翻訳します。越境ECやインバウンド向けページの一次翻訳に有効。微妙なニュアンスの最終確認は人が行う前提で、たたき台として使ってください。
データ整理・分析(05–08)
数字を扱う領域です。Claudeは整理と一次分析まで、最終的な解釈と判断は人が担う、という前提で使います。
06売れ筋・死に筋のSKU仕分け
販売データを渡せば、回転の速いSKUと滞留しているSKUを、決めた基準に沿って仕分けます。発注の優先順位づけや、処分候補の洗い出しの一次作業に使えます。※詳しい手順は別記事で解説予定
07競合商品ページの分析
競合ページの文章を渡せば、訴求の切り口・価格の見せ方・FAQの傾向などを整理して比較します。自社ページに足りない要素を考える材料になります。※詳しい手順は別記事で解説予定
08月次レポートのまとめ
売上・在庫・広告などの数字を渡せば、要点を整理した月次サマリーの下書きを作成します。「何が起きたか」の説明文づくりを任せ、人は解釈と次の打ち手に集中できます。
顧客対応(09–12)
顧客の声を「読む」から「捌く・活かす」へ変える4項目です。蓄積した声を、改善の材料に変えられます。
10問い合わせの分類
蓄積した問い合わせを内容別に分類し、件数の多い順に整理します。どんな疑問が多いかが見え、FAQ強化やページ改善の優先順位づけに役立ちます。
11レビュー返信案の作成
個々のレビューに対する返信文のたたき台を作成します。感謝・謝罪・改善予定など、トーンを指定可能。最終的な言葉は人が調整する前提で、返信にかかる時間を短くできます。
12FAQの作成・更新
実際の問い合わせやレビューの内容から、想定質問と回答案を作成します。買う前の不安を減らすFAQを、現場の声をもとに整備できます。
運営・バックオフィス(13–16)
社内の文章仕事を軽くする領域です。地味ですが、積み重なると時間の効きが大きい4項目です。
13業務マニュアルの作成
担当者の作業手順を口頭やメモで渡せば、手順書の形に整えます。頭の中にしかなかった業務の言語化、引き継ぎ資料づくりに向きます。
14メール文面の下書き
取引先・社内・顧客向けのメールのたたき台を、用件を伝えるだけで作成します。定型的な連絡の下書きにかかる時間を減らせます。
15仕入先への連絡文
発注・納期確認・条件の相談などの連絡文を、要点と希望を渡せば整った文面にします。角を立てにくい言い回しへの調整も任せられます。
16議事録・メモの整理
会議の走り書きや書き起こしを渡せば、決定事項・宿題・論点を整理した議事録にまとめます。会議後の整理時間を短縮できます。
企画・リサーチ(17–20)
「考える」前の下ごしらえを任せる領域です。最終的な企画判断は人が持ちます。
17セール企画の案出し
「この時期に、この商材で」と伝えれば、セールの切り口や訴求の案を複数提示します。企画会議のたたき台として、発想の幅を広げられます。
18メルマガ・LINE配信文
配信の目的と訴求点を渡せば、配信文の下書きを作成します。複数パターンを出して見比べ、反応の良さそうなものを選べます。
19市場・競合リサーチの一次整理
集めた情報を渡せば、論点ごとに整理・要約します。リサーチの「下調べをまとめる」工程を任せ、人は判断と考察に集中できます。
20新商品アイデアの壁打ち
「こういう客層に、こんな商材を」と相談すれば、切り口・想定リスク・検討すべき点を返します。一人で考えるより視点が広がる、壁打ち相手として使えます。
結局、どこから始めるか
20項目を見て、「全部やってみたい」と思ったかもしれません。しかし、一度に20個へ手を広げるのは、最も失敗しやすい進め方です。大切なのは、最初の1〜2項目を正しく選ぶことです。
順序の原則:間違いのコストが低く、検証しやすい項目から
選び方の原則
「間違いのコストが低く、人がすぐ検証できる項目」から始めること。たとえば
レビューの分類や議事録の整理は、もし結果がいまひとつでも痛手は小さく、出来栄えもひと目で分かります。逆に、いきなり数字を伴う分析や対外的な文面から始めると、検証の負荷が高くつまずきやすい。
小さく試し、手応えを得てから次へ広げる——これが定着の近道です。
業態別:最初に着手するとよい項目
そのうえで、最初の一手は業態によって変わります。代表的な3タイプで示します。
型 ASKUが多く、定型作業が多い型
05 在庫CSVの整理06 SKU仕分け
繰り返し作業の総量が大きいため、データ整理・分析カテゴリの効果が出やすい型です。在庫データの整理やSKU仕分けから始めると、削減できる作業時間を実感しやすいでしょう。
型 B少数精鋭で、業務が属人化している型
13 業務マニュアル16 議事録整理
一人に業務と知識が集中している型では、業務マニュアルの作成が効きます。頭の中の手順を言語化する過程が、そのまま引き継ぎ資料と業務の棚卸しになります。
型 C自社EC中心で、ブランド表現が重要な型
02 キャッチコピー量産03 ページ構成案
表現の質が売上に直結する型では、商品ページ・コンテンツが入口です。ただし最終的な言葉は人が仕上げる前提で、案出しから始めるのが安全です。
自社がどの型に近いかを見極め、まずは1〜2項目。そこで手応えを得てから、隣の項目へ広げていってください。
まとめ
EC運営でClaudeにできることを、20項目・5カテゴリで整理しました。商品ページ、データ整理・分析、顧客対応、運営・バックオフィス、企画・リサーチ——どのカテゴリにも、明日から試せる項目があるはずです。
繰り返しになりますが、Claudeは 「整理・下書き・分析」の道具であり、最終判断は人が持ちます。その線引きさえ守れば、AIは過信する対象でも怖がる対象でもなく、日々の実務を軽くする実用品になります。20個を一度にではなく、間違いのコストが低く検証しやすい項目から、1つずつ。
本記事は保存版として、今後も項目と個別記事へのリンクを追記していきます。
📊 在庫健康診断(60分・無料)
「Claudeを自社の何から使い始めるべきか相談したい」「在庫・発注まわりの業務をAIでどう軽くできるか知りたい」という方へ。Arke では、貴社の業務と在庫・発注データをもとに、AIに任せられる業務の仕分けと、在庫最適化の余地を60分で診断する無料サービスをご提供しています。診断結果は、その場でレポート形式でお持ち帰りいただけます。
お問い合わせフォームへ →
関連記事